私は前職を含め15年間、立体駐車場のメンテナンス会社に勤めて色々な立体駐車場のメンテナンスや修理工事をしてきました。その経験を生かし、今回は立体駐車場の維持費・修繕費について書いていきたいと思います。
独立系・POG契約が安い
立体駐車場の維持費を料金のみで考えるとメーカーメンテより独立系のPOG契約が安くなります。修繕費も使うパーツに拘らず現状の設置している製品と同等品で安価なパーツを選べる為、安くなります。
独立系・メーカー系違い
メーカー系:エレベーターを製造しているメーカーのメンテナンス会社
独立系:何処のメーカーにも属していないメンテナンス会社
FM契約・POG契約違い
FM契約(フルメンテ):FM契約ではメンテンスの基本料金の他、部品代、劣化した部品の修理あるいは取替えも全て含んだ契約になります。
POG契約(パーツ・オイル・グリス契約):機器の点検、給油、調整を実施します。FM契約とは異なり、部品代や修理費用は別料金になっています。
独立系がオススメ
メンテナンス費用が安ければ技術がない・故障が多いと思いますよね?確かにそういったメンテナンス会社もあると思いますが、すべてがそうではありません。メーカーに負けない技術力を持っている独立系メンテナンス会社もたくさん存在します。修繕費に対しても決まった部品しか使えないメーカーよりも、同じ性能を持っていて安い部品を選べる独立系のほうが結果的に安く出来ます。
修繕費の具体例(二段式チェーン交換)
メーカーでのチェーン交換は機種にもよりますが(1基)20万円〜30万円ぐらいが相場ですがチェーンの選定で5万円〜10万円ぐらいは値段を下げれる可能性があります。チェーンのjis規格が誤差の範囲ぐらいでしか変わらないのに金額の幅は約40%ぐらいあります。
チェーン80番jis規格【引張強さ55.6KN】
最大引張強さ | 最大許容張力 | |
A社 | 71.6KN | 14.7KN |
B社 | 71.6KN | 14.7KN |
C社 | 14.7KN |
- jis規格 :日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められた国家規格
- 引張強さ :破断するまで引張った時の最大張力
- 最小引張り強さ:メーカーが保証する引張強さ
- 最大許容張力 :この荷重であれば繰り返し荷重をかけてもチェーンの疲れ破壊 が起こりません
まとめ
現在メーカー系のメンテナンス契約をされている方で維持費・修繕費が高い又は相場が解らないと感じているのでしたら一度、他社の見積りを取って見るべきです。メーカー系からの乗り換えでしたら必ず維持費・修繕費は下がるはずです。見積りを取る時は3社以上とれば、大体の相場が見えてきます。私の経験上で必ずとはいいませんが【安かろう悪かろう】はあると思います。後は担当者の人柄です。どれだけ技術力があっても適当な人間では駄目です。難しいとは思いますが技術力があって責任感がある担当者を探すべきです
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