立体駐車場メンテナンスの仕事内容や年収を解説【未経験から活躍出来る】

立体駐車場メンテナンスの仕事内容や年収を解説【未経験から活躍出来る】立体駐車場
この記事は約9分で読めます。
  • 立体駐車場のメンテナンスをする仕事に興味があるけど、詳しい仕事内容がわからない。
  • 知識や経験が無くても、仕事に就くことが出来るのだろうか?
  • 立体駐車場のメンテンナス行う上で、有利になる資格やスキルはあるのだろうか?

この記事では、このような疑問にお答えします。

私も今では立体駐車場のメンテナンス業界に携わり20年以上たちましが、仕事に就くまではまったくどのような仕事内容なのかわからずに不安な時期がありました。

立体駐車場に限ったことではありませんが、メンテナンス業務は人目につかない閉鎖空間での作業が多いため、普段目にすることが少なく作業内容を知る人は少ないと思います。

なので、今回は普段行っている立体駐車場メンテナンスの仕事内容をわかりやすくご紹介したいと思います。

この記事を読むことで

  • 立体駐車場のメンテナンスの仕事内容
  • メンテナンススタッフの年収
  • メンテナンスの仕事で有利な資格やスキル
  • 機械系メンテナンス業の将来性

などが分かるようになると思います。

立体駐車場のメンテナンスをする仕事に、興味があればこの記事を参考にしてもらえたら嬉しいです。

立体駐車場メンテナンスの仕事内容【平常時は楽勝】

立体駐車場メンテナンスの仕事内容【平常時は楽勝】

立体駐車場のメンテナンスの仕事は、大きく分けて次の3つです。

  • 立体駐車場の定期点検
  • 立体駐車場の故障や事故の一次対応
  • 立体駐車場の改修工事

順番に詳しく解説します。

立体駐車場の定期点検

メンテナンス業務の大部分を締めているのが「定期点検」です。

1年を通して作業内容の80%ぐらいがこの定期的に行う点検作業です。

駐車場装置に故障や異常が無いか、定期的に訪れて点検を行います。

作業内容は至って簡単で、マニュアルにそっての作業なので、比較的どような方でも問題なく仕事をこなして行けると思います。

異常判断の基準も細かくデーター化されているため、基準にそって判断を行えるようになっています。
なので未経験者でも、数ヶ月の研修期間で点検業務を行えるようになると思います。

立体駐車場の故障や事故の一次対応

年々、機械装置のクオリティは上がってきているものの故障やトラブルは付き物です。

機械式立体駐車場のメンテナンスを行っていると
機械装置の故障や事故とは必ず付き合って行かなくてはなりません。

そして

機械装置の故障修理やトラブル対応がこの職種の根幹となる部分です

理由は次のとおり

  • 故障やトラブルに対応出来れば活躍出来る。
  • 完全にこなせる人材は非常に少数である。
  • 楽しいと思える瞬間は問題を解決出来た時。
  • 仕事が辛いと感じる時も故障やトラブルの対応時
  • マニュアルと知識だけではこなすことは出来ない。


つまり、立体駐車場のメンテナンスを続けるうえで

「楽しい、辛い」と感じたり
「活躍する人、活躍出来ない人」が決まったりするのが
故障やトラブル対応が出来るか出来ないかで決まってきます。

立体駐車場のメンテナンスで辛い事については
機械式立体駐車場をメンテナンスする仕事はキツイのか?【キツサの調整は可能】
で詳しく解説していますので、合わせて読んでみてください。

立体駐車場の改修工事

新築から時間経過と共に機械装置も老朽化が進んできます。

そこで機能維持のためには、定期的に機械装置の改修工事を行っていく必要があります

また、機械式立体駐車場では消耗品なども合わせてたくさんの部品が使われていますのでこれらの交換工事を行っていかないといけません

企業によっては工事専門の部署や外注に任せる場合もありますが、その場合でも普段から点検作業を行っている詳しい人員として工事に立会う事が多いです

肉体を使った重労働ですが、しっかりとこなしていく必要があります。

しょう
しょう

大きく分けて、「点検」「修理」「工事」が主な作業内容になると思います。
決して楽ちんな仕事ではありませんが、合う人にとっては楽しい仕事になると思いますよ。

立体駐車場メンテナンスの年収や給料【スキルと能力が決めて】

立体駐車場メンテナンスの年収や給料【スキルと能力が決めて】

立体駐車場メンテナンス業の年収については
結論として「スキルと能力」にかなり左右されるイメージです。

未経験の新人の場合は下記のような感じ。

  • 基本給: 20万~30万円
  • 資格手当: 資格に応じて ~5万円
  • 夜間待機手当: 1日 数千円程度
  • 残業手当: 多い場合は基本給を超えることもある

建設業と比べると、若干収入は低いが身体的にはかなり楽な感じ。

求人サイトの募集を実査に見てみると、わかりやすいかもです。

普通に勤めていくと
・年収は250万~400万円ぐらいで (MAX 500万円ぐらい)

収入は「スキルと能力」がかなり影響するので
長年勤めたとしても与えられた仕事を普通にこなすだけでは収入はあまり上がっていきません。

「故障やトラブル対応」と「改修工事」の業務で活躍出来るようになってくると
年収 700万円~1,000万円ぐらいになってくると思います。

しょう
しょう

本当に能力次第な部分が大きいですね。
普段の仕事をいくらこなしていても、あまり給与には反映されていきません。
他の人が出来ないような事が、出来るようになると収入がアップするイメージ。
技術系の仕事は概ね、こんな感じじゃないでしょうか?

立体駐車場メンテナンスの仕事で有利な資格やスキル

立体駐車場メンテナンスの仕事で有利な資格やスキル

現段階では、立体駐車場メンテナンスを行うために必要な資格はありません。

言い換えれば、誰でも立体駐車場のメンテナンス作業を行うことが出来ます。
厳密に言えば、人が乗るタイプの駐車装置は「エレベーター」の部類に入るので検査資格が必要となってきますが、殆どの立体駐車場のメンテナンスは誰でも出来ます。

ですが、取得していると有利な資格やスキルはあるのでご紹介します。

立体駐車場メンテナンスで持ってると有利な資格2つ

取得していると有利な資格はたくさんありますが、特に有利な資格は次の2つ

  • 昇降機等検査員「昇降機検査資格者」
  • 電気工事士

順番に解説します。

昇降機等検査員「昇降機検査資格者」

エレベーター、エスカレーターなどの昇降装置や遊園地の遊技機の点検を行うための国家資格です。

立体駐車場のメンテナンスのための資格は必要ありませんが、人が乗るタイプの立体駐車場はエレベーターに分類され「昇降機等検査員」の資格がないと点検ができません。

全種類の立体駐車場を点検するために必要だという理由もありますが、それだけではありません。

それは「昇降機等検査員」の資格を持っていると、ある程度の経験と知識の証明になるからです。

一部例外はありますが「昇降機等検査員」の受講資格として昇降機に関する実務経験が必要なので、資格を持つ事で【知識と経験】を証明することが出来ます。

つまり、この資格を持っているだけで「自身の能力」を証明することができます。

電気工事士

電気設備を扱うために必要な国家資格です。

軽微な作業が多いメンテナンス作業ですが、部品の交換や改修工事などになると本格的な電気工事を行うようになります。

電気工事士の資格を持っていなければ、この作業に従事することが出来ませんので取得していると有利になります。

電気工事士には「1種と2種」2種類の資格がありますが
立体駐車場の設備だけを視野にいれるのであれば第二種電気工事士で十分活躍出来ます。

立体駐車場メンテナンスで持ってると有利なスキル2つ

立体駐車場メンテンスを行う上で取得していると有利なスキルを2つご紹介します。

  • シーケンサーPLCプログラミングのスキル
  • 電子回路の基礎知識

ちなみのこの2つの知識とスキルがある程度あれば、メンテンナススタッフの中でも頭一つ飛び抜けるはずです。

この2つの解説だけで1記事になりそうなので、今回は簡単に解説します。

シーケンサーPLCプログラミングのスキル

簡単に言うと、機械装置を制御しているプログラミングです。

自動で動く立体駐車場の殆どは、このPLC制御で動いています。

なので、立体駐車場のメンテナンスを行う上でPLCの知識はある程度必要なのですが、この分野を不得意とするエンジニアがかなり多いのが現状です。

機械装置のトラブルの際でもPLCを扱えると、原因を探すのも早くなりますし応急的に制御を変更することも出来るようになります。

過去になにかのプログラミング言語を扱った経験があれば
簡単に習得出来ると思うのでチャレンジしてみてください。

電子回路の基礎知識

電気工事士とPLCの知識に加えて、電子回路の基礎知識もあればかなり活躍の場が増えるはずです。

中学生の頃、技術の授業で作成したラジオなどの基盤回路をもっと深堀りしたような知識です。

現場で簡単な制御回路を作成出来るようになると
出来ることが大きく広がります。

例えば
モーターブレーキのモジュールが故障したが、すでに廃番となっていて手に入らない場合
ブレーキモジュールの中身は整流器です。
整流器ぐらいなら現場で簡単に自作して作ることが出来ます。

紹介した2つの資格と2つのスキルを習得すると、立体駐車場メンテナンスではかなり活躍出来るようになると思います。

  • 昇降機等検査員
  • 第二種電気工事士
  • PLCプログラミングのスキル
  • 電子回路の基礎知識

電気と制御のスキルを中心にオススメしましたが、これには理由があります。

立体駐車場メンテンナスの業務には電気的なもの以外にも多くの知識とスキルが必要です。
ですが、メンテナンススタッフの殆どは「機械装置」を得意とする人が多く電気やプログラミングを苦手とする人が多いです

なのでこの4つの資格と知識を習得できると他のスタッフとの差がグッと付きます。

しょう
しょう

私の知っている限りでは、上記で紹介した能力を習得しているエンジニアは、この業界では皆さん活躍されていますね。

機械系メンテナンス業の将来性について【AIには出来ない】

機械系メンテナンス業の将来性について【AIには出来ない】

将来的に今後、機械やAIなどが発達することで現在ある職業の約50%は無くなると言われています。

2014年にオックスフォード大学が今後10〜20年で49%の仕事が消滅すると発表していました。

この時に発表された職業リストの中には、もうすでに無くなりつつある仕事がチラホラあります。

機械装置のメンテナンス業は無くならない

立体駐車場を含めて機械装置のメンテンス業は
この先AIが発達してきても無くなることは無いと思っています。

すでにAIによる故障診断などは導入されていますが
実際に修理や調整を行うのは人の手でないと出来ません。

また、機械装置やAIがどれだけ発達してきても、それらが故障することは無くなりません。

結局の所、高性能のメンテナンスロボットが開発されたとしても、それをメンテナンスする人は必ず必要になってくると思っています。

まとめ【メンテナンス業に向く人には面白い仕事】

まとめ【メンテナンス業に向く人には面白い仕事】

立体駐車場のメンテナンスを行う仕事は楽な仕事とはとても言えませんが、向いている人にとってはとても面白い仕事だと思います。

技術系職業の殆どは資格がないと作業を行うことが出来ませんが、立体駐車場のメンテナンスは資格がなくても行うことが出来ます。

なので、未経験からいきなり活躍できることもありますので、面白い職業だと思います。

機械装置のメンテナンス業を検討中の方の参考になればうれしいです。

立体駐車場
この記事を書いた人
しょう

このサイトの管理者をやってる「しょう」と申します。アラフォーですが好奇心旺盛な永遠の5歳児です。建設会社、不動産会社、サービス業の企業経営陣として活動してますが、低学歴の叩き上げで頑張ってきた為、いくつになっても日々「努力と勉強」の毎日を送っています。なのでこれらの経験を生かして誰かのお役に立てれば良いなと思っています。

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