こんにちは、しょう(@syo5_maint)です。
以前に「土地の簡単な計測方法」を解説いたしました。
まだ読んで無い人は読んでみてくださいね。
「土地や敷地」の「形状や広さ」は把握出来るようになったけど、これだけでは実際に自動車が何台駐車出来るのか分からない。
また実際に車室を配置する時、どのようにすれば効率がよくて出入りしやすくなるのか分からないですよね。
そこで今回は、素人でも簡単に出来る駐車場のレイアウト作成方法を詳しく解説していきたいと思います。
この記事を読んで知識とスキルを身につけることで「小規模駐車場のレイアウト」ぐらいは簡単にこなせるようになるはずです。
では、さっそく行ってみましょう。
レイアウトはパズルと同じ!駐車スペースと車路を並べていくだけ
駐車場のレイアウトを作成すると聞けば、プロの「設計士や建築士」が行うもので凄く難しいと考えている人がいますが、小規模の駐車場であれば素人でも「ちょっとしたコツ」をつかめば簡単に作成できます。
基本的な駐車場のレイアウト作成方法は、上記2つをパズルの要領で規則的に並べていくだけで作成することができます。
最近利用した小規模の駐車場をちょっと思い出してみて下さい。駐車スペースの枠を横並びにズラッと並べてその前に通路を設置してる形になっていませんか?
このように駐車場のレイアウトを作成するのは、駐車スペースと車路をパズルのように並べていくだけなんですよ。
とはいえ、プロの設計士や建築士がレイアウトしたものと比べうと、出来栄えが全然違うと思われますよね。
そりゃーもちろん、プロと素人が作ったものを比べると全然クオリティーが違いますよ。これが同じなんであればプロの意味がなくなっちゃいますよね。
でも、これって大きな駐車場に限ってなんです。小規模な駐車場「収容台数20台」ぐらいまでの小さなものであれば、レイアウトに関してはプロも素人も殆ど変わりません。
なので、小規模駐車場のレイアウト作成は素人でも十分出来ます。
逆の事を言えば、100台を超えるような大規模な駐車場を設計するのであればプロに依頼したほうが良いという事になります。
小規模で簡単な形状の駐車場なら、素人でも楽勝ですよ。
逆に大規模で複雑な形状の場合は、手間で面倒なのでプロに依頼した方が確実ですね。
駐車場レイアウトに必要な各種寸法「サイズ」
駐車場のレイアウトを作成するには「駐車スペース」をパズルのように並べて行けば良いのは分かっていただけたと思います。
パズルのように並べていくには、それらの大きさが必要になってきますので
次の2つだけを意識して覚えて下さい。
「素人でも出来る土地の広さを知る為の簡単な計測方法」の製図のパートでも解説したように、駐車場のレイアウト作成時にはこの2つのサイズを基準として作成します。
なので、土地の計測図面を作成する段階で、これから行うパズルがやりやすいように5の倍数の尺度を使って作成したと思います。
前回、作成した土地の計測図面は「1/100」100分の1のスケールで作成していますので
このサイズを利用して車室を効率よく並べ
その全ての車室の短辺「横幅」に車路が接触するようにパズルを組み立てて行くのです。
文章で説明するのは難しいですが実際にやってみると本当に簡単で少し練習すると小学生でも出来ると思いますよ。
基本的な2つのサイズを使うだけで駐車場のレイアウトを作成する事が出来ますが、次の2つのサイズも合わせて覚えておくと更にレイアウトの幅が広がると思いますので余裕があれば知識の片隅に置いておいて下さい。
- 障害者用駐車枠 横幅+1m
- 路外駐車場の車路 5.5m
障害者用の駐車スペースは、車椅子の方が自動車に乗り降りしやすいように1mぐらい余裕も保つ必要がありますので、駐車スペースのサイズを「縦5m × 横3.5m」のサイズで作成するようにしましょう。
路外駐車場は 今回のように小規模駐車場のレイアウトを行う場合は、あまり関係が無いかもしれませんが「路外駐車場」の届け出が必要な場合は注意しておいて下さい。
車路に関しては幅5mあれば十分に通行できるので問題ありませんが、敷地に余裕があるのであれば5.5m確保してあげるととても通行しやすくなります。
本当に駐車場のレイアウト作成って、パズルをやっているような感じなんですよね。
変にバイアスがかかっていない、小さな子供の方が上手なのかもしれませんね。
台数確保よりも入出庫がやりやすいレイアウトがオススメ
駐車場のレイアウトを考えるときは、より多くの駐車スペースを確保しようとして使い勝手を軽視されがちですが、使いやすさがもっとも重要です。
特にその土地の所有者や権利者がレイアウトを作成する際は、駐車台数が直接収益に直結してくるので台数を1台でも多く確保したくなるのは分かりますが、使いやすさもとても重要ですよ。
無理に台数を確保したがために、利用しにくくなり使われる事の無い駐車スペースを作るぐらいならいっそうのこと駐車スペースを減らして使いやすくした方が良いです。
その方が結果的に「ユーザビリティ」が上がり、それによって収益が伸びることの方が多いです。
例えば次の駐車場のようなレイアウトにした場合
駐車スペースと車路が効率よく並べられて一見はとても良さそうに見えます。
ですが、このレイアウトだと奥の4台の駐車スペースは非常に使いにくくなります。
奥のスペースに車を駐車しようと思うと手前の道路からバックで入庫する必要があります。毎回道路から長距離をバックで行くのは大変ですよね。
次にこのようなレイアウトの駐車場はどうでしょうか?
先程と同じ敷地ですが少しレイアウトを入りやすいように変更しています。
台数を見れば20台から18台になっているので2台少なくなっていますが、道路からバックでないと入庫できないような駐車スペースはありません。
このように台数は少し減少するかもしれませんが
利用者が入出庫しやすいレイアウトにしてあげることで利用効率が上がりますので是非使いやすいレイアウトを作成してください。
路外駐車場の場合は色々な規定があるのでチェックが必要
路外駐車場とは「駐車場法第11条」及び「建築基準法」に基づき届け出を行う必要がある・・・・・
うううう・・・
またもや難しい言葉が出てきて「法律用語が」って思った人もいると思いますが
小規模の駐車場を扱っている段階であればあまり気にしなくて大丈夫です。
気になる方は
などで検索して下さいね。
要するに
このあたりの基準も自治体によって若干違うときがあるので
気になる方は各自治体の情報を確認して下さい。
路外駐車場 ◯◯◯(都道府県名)で検索すると調べることが出来ると思います。
などなど、色々な基準が設けられています。
路外駐車場として届け出が必要な場合は、結構めんどうなことが多いので、プロの業者に任せてしまうほうが良いと思いますよ。
実際に車室と車路を配置してみる「手書きで十分」
駐車場のレイアウトを作成する為には、高度な知識と高額な図面作成ソフトが必要だと思われている方もいると思いますが、簡単なレイアウトであれば紙に手書きで書いたもので十分ですよ。
そもそも図面って現在ではCAD(図面作成ソフト)を使って作成されていますが、以前はプロの設計士でも定規とえんぴつを使って手書きで作ってたんですよ。
わたしも普段はCADを使ったりしますが、簡単なマンガ的に書く場合は手書きで書いたりしますね。
わたしが学生時代に授業で製図を学んだ時も手書きでならってましたね。
また、駐車場のレイアウト図面を元に、実際に区画線工事(ライン工事)を行うことになると思いますが、手書きのレイアウト図面であっても問題なく区画線の施工はやってもらえます。
それでは早速
前回「素人でも出来る土地の広さを知る為の簡単な計測方法」で作成した例題を使って、駐車場のレイアウトを行ってみましょう。
100分の1のスケールで作っているので、上記のような感じになります。
ここに「車室と車路」をパズルの要領で配置していく作業を行っていきます。今回の例はとても小さなサイズですので、あれこれ考えなくてもサクッと並べ終わると思います。
適当に並べてみるとこのようになりました。
さて、同じようにレイアウトを作成してみて如何でしょうか?
作る人によって色々なパターンがあると思います。「横並びに6台」になった方もいれば「縦横色々並んだ」方もいると思います。
車室と車路を並べていくパズルですが、慣れるまでは一発で作成するのは難しいと思います。
というか、慣れてきても一発で作成はしません。
わたしは今まで1,000件以上駐車場レイアウトを作成してきましたが、今でも複数のレイアウトを作成してその中で一番良いのを採用するようにしています。
なので、図面に対して車室を縦に並べたり横に並べたりと複数のレイアウトを作成するとベストな駐車場レイアウトを作成することが出来ます。
駐車場のレイアウトに使えるフリーソフト2つ紹介
簡単な駐車場のレイアウトは手書きで十分と説明しましたが、やはりソフトウェアを使ってキレイに仕上げたいと思う方もいると思います。
そこで、無料で使える簡単なものを2つご紹介します。
もちろん、プロの方は高機能なCADを使っていますが、建物を建てるわけではありませんので無料のもので十分ですよ。
図面を作成するソフトはたくさんありますがドロー系のものであればどれを使っても駐車場のレイアウトぐらいは簡単に作成出来ると思います。
Jw_cad
本格的な二次元汎用建築CADです。結構有名なソフトウェアですので知っている方も多いと思います。
実際に建設業界でプロの方も利用されている事もあります。とても有名なソフトですので、使い方や困ったときの情報も豊富なので、なにか問題が起きても困ることはないと思います。
Inkscape
実はこのソフトは図面を作成するソフトではありません。ドロー系の画像作成ソフトになります。
どちらかというと、AdobeのIllustratorに近い感じですが、CADソフトと違って直感的に使えるので駐車場のレイアウトを作る場合とても使いやすいです。
ちなみに、この記事で例として作成している駐車場レイアウトはこの「Inkscape」で作成しています。
どちらも無料で利用出来るので、使ってみて使いやすい方を利用してみてはどうでしょう。
まとめ
駐車場のレイアウト図面を作成するのは簡単です。
車室と車路をパズルの感覚で並べていくだけでレイアウトが完成します。但し台数効率よりも使いやすさを重視してユーザビリティを高めるように工夫が必要です。
専門的になCADソフトも必要がなく、手書きで作成したもので十分利用可能ですので、是非あなた自身で作成してみては如何でしょうか?
さて、今回は如何だったでしょうか?
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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