もう悩まない!駐車場管理の経験者が伝えたい、コインパーキングの使い方と注意点

コインパーキングの使い方コインパーキング
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コインパーキングの利用方法を詳しく解説

都市部を中心に、年々増え続けているコインパーキング。「見たことはあるけど利用したことがない。」という方もいらっしゃるかと思います。

普段利用することはなくても、旅行先等で利用する機会があった際に慌てなくても済むように、駐車場管理経験者である私が、以下にコインパーキングの利用方法と注意点をまとめてみました。

コインパーキングの種類

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利用方法の前に、まずはコインパーキングの種類について述べておきます。現在、大きく分けて3種類のタイプがあります。

ロック板方式

駐車スペース内に機械が設置してあり、所定位置への車両の入庫をセンサーが検知すると、3~5分後に車体の直下、もしくは前方に設置された「ロック板」と呼ばれる装置が上昇して、料金精算が完了するまで車両が出庫できない仕組みになっています。

ゲート方式

病院やショッピングセンター等、収容台数が多い駐車場に設置されているのがこちらの方式。駐車場出入口のゲートバーにて車両の入退場を管理しています。入口の発券機で駐車券を発行し、出口の精算機に駐車券を挿入して駐車料金を支払うのが基本的な利用方法です。

前払いチケット方式

上記①・②と違い、駐車が完了してすぐに、精算機にて所定の料金を支払ってチケットを購入し、そのチケットを車のダッシュボード等、外部から見えやすい場所に置いておくことで駐車車両を管理する方式です。近年都市部でもこの方式が増えてきています。

コインパーキングの使い方・注意点

まずは「ロック板方式」・「ゲート方式」・「前払いチケット方式」共通の注意点を述べます。

① 料金看板にて料金体系を確認する。

目的地周辺に複数のコインパーキングがあったとしても、料金体系が全て同じではありません。駐車場に入場する前に、自分の利用方法(買い物等で短時間利用したい・通勤等で8時間以上停める、など)に合致した駐車場を選びましょう。また駐車場利用規約を記した看板も設置されていますので、そちらにも目を通しておきましょう。

② 「満空灯」を確認する。

多くのコインパーキング出入り口付近には「満空灯」と呼ばれる、場内の空き状況を表示する電飾看板が設置されています。「空」なら空き区画があり駐車できます。反対に「満」の場合は空き区画がないため、別の駐車場を探すか、他の交通の邪魔にならないよう注意しながら空きがでるのを待つこととなります。

③ 空き区画に駐車する。

駐車区画に空きがあるからといって、ただちに入庫するのは危険です。機械の故障によりカラーコーン等で封鎖されているかもしれませんし、粗大ゴミが放置されているかもしれません。

まずは目視にて駐車区画の状況をしっかりと確認しましょう。安全に入庫できるスペースであることが確認できたら、駐車枠内に左右均等になるよう入庫しましょう。車輪止めが設置されている場合は、タイヤが車輪止めに当たるまで後進(もしくは前進)します。

④ 精算前の両替を忘れずに。

ほとんどのコインパーキングでは一万円札などの高額紙幣は使用できないので、駐車場に戻って精算をする前に千円札や硬貨数の不足がないか確認しておき、足りそうになければ両替を済ませておきます。

都市中心部のコインパーキングは駐車料金が割高であることが多く、精算時に持ち合わせがないことに気づいてから両替に走ると、その間に、さらに課金が進み余計に料金を支払うことになりますし、また、駐車場の近くに両替を依頼できる場所があるとも限りません。

くにお
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以上が各タイプ共通の注意点となります。では次に各タイプごとの利用方法と注意点をみていきましょう。本文中の赤アンダーライン部分は注意点、赤太字は事故になりかねない重要事項となっています。

「ロック板方式」の利用方法

① 車体下部にロック板がある場合、ロック板を乗り越えて車輪止めまで確実に後進(もしくは前進)します。ロック板装置にタイヤが接触した衝撃を車輪止めに当たったと勘違いすることがあるので、不安な場合は目視確認しましょう。

② 車両が駐車位置に収まってからロック板が上がるまでには3~5分間の時間があるので、あわてずにきちんと区画枠内に車両を駐車しましょう。

③  駐車が完了したら駐車場を離れても大丈夫です。

④ 精算機にて、「自分の駐車区画番号」→「精算」の順でボタンを押す、もしくは「区画番号」→「確認」→「精算」の順でボタンを押して駐車料金を表示させます。

⑤ 表示された駐車位置番号と料金に間違いがなければ千円札・硬貨で支払います。お釣りや領収書があれば返却口から回収しましょう。

精算完了後はロック板が下がっていることを必ず目視確認してから、速やかに出庫しましょう。

「ロック板方式」の注意点

ロック板方式」では機械の故障等でロック板が上がったままの場合があります。入庫前に気づかずに車を入れると車体底部に傷が入ったり、バンパーが破損してしまいます。このような事故の場合、事故処理に時間と手間をとられるうえに、コインパーキング管理会社から満足のいく補償を受けられる可能性は低いです。

入庫前の1秒の目視確認で事故は防げます。

  ② 精算機に入力した、自分の駐車区画番号に間違いはないでしょうか?「6番」と「9番」は要注意です。

番号間違い精算は管理会社から返金はしてもらえませんので、入力には注意しましょう。

 ③ 車に乗り込む前に、ロック板が下がりきっていることを必ず目視確認しましょう。車の下にロック板があるコインパーキングでは、精算が完了してロック板が下がりきるまで、同乗者の方にも車に乗らずに待っていてもらったほうが良いです。

同乗者が乗車した際に車高が下がり、ロック板が車体に噛みこんでしまってロック板が下がらない、という場合があるからです。

 ④ 精算が完了してロック板が下がったら、速やかに車を出庫させましょう。精算完了から出庫までの待機時間を3~5分と余裕をとっているパーキングが多いですが、待機時間を過ぎると再び駐車料金が発生しロック板が上昇するので、再精算しないと出庫できなくなってしまいます。

 ⑤ 精算が完了したにもかかわらずロック板が下がらない場合、まずは料金看板等に記載されている緊急連絡先に電話して対応してもらいましょう。

無理に出庫しようとすると車両やロック板装置が破損しますので、絶対に車は動かさないようにしましょう。もし車両が破損しても管理会社から補償は受けられないことが多いうえ、ロック板装置を破損したら修理費用を請求されてしまいます。

「ゲート方式」の利用方法

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① 駐車場入り口に設置してある発券機の前に自分の車を停車させ、ボタンを押して駐車券を発券します。

② 駐車券を取るとゲートバーが開きますので、速やかに入場します。

③ 徐行しながら駐車区画を探します。車両通路に進行方向が指定されていることも多いので、逆走して事故やトラブルにならないよう注意が必要です。

④ 空き駐車区画が見つかったら、駐車区画と周辺の安全を確認して車両を駐車します。

⑤ 駐車が完了したら駐車場を離れても大丈夫です。ショッピングセンター等では駐車料金の割引処理のため、駐車券の携行を求められる場合がありますので、折り曲げや紛失が無いよう保管しましょう。

⑥ 精算は、駐車場出口まで車で移動し精算機の前で停車します。安全のため、ギアをニュートラルやパーキングに入れ、サイドブレーキをかけてから精算機に駐車券を投入します。投入が終わると駐車料金が表示されますので支払いを行います。

⑦ 支払いが完了するとゲートバーが開きますので、速やかに出庫しましょう。

「ゲート方式」の注意点

① 都市部のショッピングセンター等では多階層式駐車場である場合も多く、このような建物形の駐車場には当然、あちらこちらに柱がありますので、駐車の際に柱にぶつけないよう気をつけましょう。

② 精算時にお釣りや領収書を回収し損ねて落としてしまうことがありますが、その際は車両を後退させないようにしましょう。うっかり後退させてしまうとゲートバーが閉まって出庫できなくなります。万が一、ゲートが閉まった場合は、他の利用者が精算できるように、できれば駐車区画まで車両を移動してから管理会社に連絡して対応を依頼しましょう。

③ 駐車券を紛失しないようにしましょう。紛失した場合、駐車料金が精算機で確認できないため、管理会社が設定した高額な駐車料金を請求される場合があります。基本的には駐車券は車内に置いておくほうが安全であると思います。

④ 利用した駐車場と提携している店舗等でサービス券をもらった場合の精算手順は、駐車券を投入して料金が表示されてからサービス券を投入し、割引きされた料金を支払って出庫、となります。

⑤ 駐車場出口での渋滞を緩和する目的で、ショッピングセンターや官公庁の駐車場などでは事前精算機と呼ばれる機械が館内に設置されていることがあり、あらかじめこの機械で精算を済ませておいて、駐車場出口の精算機に精算済み駐車券のみを投入して出庫することができます。ただし精算してから駐車場を出庫するまでの時間制限がありますので気をつけましょう。また駐車券を携行することとなりますので、紛失や折り曲げがないように保管しましょう。

「前払いチケット方式」の利用方法

① 駐車場の空き区画に駐車します。

② 精算機にて所定の料金を支払い、印刷されたチケットを取ります。

③ チケットをフロントガラスの内側に貼り付ける、またはダッシュボード上に置く、など外部から確認しやすい位置に掲出しておきます。

④ 掲出が終わったら駐車場を離れます。上記2タイプと違い精算は完了してますので、駐車場に戻り次第出庫できます。

「前払いチケット方式」の注意点

① こちらの方式を採用している駐車場は、路面がアスファルト敷でなく砂利敷である場合が多いので、雨天時には車両が汚れる可能性があります。車両のコンディションに気を使われている方は利用を避けたほうが無難です。

② 上記に関連して、駐車区画の表示がトラロープを四角く張っただけ、と簡素であることも多く、区画がわかりづらい場合があります。よく確認してから駐車しましょう。

③ 駐車料金設定が「1回300円」や「24時間400円」など、長時間利用に対応したものとなっていますので、1時間以内の短時間駐車の場合は、かえって駐車料金が割高になることもあります。周辺に他のコインパーキングがあるならば料金設定を比較することをお勧めします。

④ 車両の入出庫を管理・拘束する機械装置がないため、一度料金を支払ったら時間内は出入り自由に思えますが、禁止事項として設定してある駐車場も多いので、あらかじめ料金看板や利用規約看板にて確認しましょう。

最後に・・・

くにお
くにお

この記事が、皆様のコインパーキングでのトラブルを避けるお役に立ちましたら幸いです。最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。

コインパーキング
この記事を書いた人
くにお

コインパーキングと機械式駐車場の管理をしています。記事もこれらを書いていきますが、時々脇道に逸れます。干支5周目に突入して、体力の衰えと、世界に対する感受性の衰えを痛感しています。最近は案件調査と作図の仕事が増えたので、ドロー系ソフトとCADソフトの勉強をしています。いずれはこちらも記事にしたいので、頑張ります。

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